No Web Service No Life

メルカリUS/UK版のPM。ブロダクトマネジメント・インターネットについて

Webサービスを作っている人は色々なサービスをみた方がいいと思う

最新のアプリ・Webサービスを紹介するサービスサファリを運営しています。

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あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

私は、サービスを使うことは、Webディレクターにとって重要な仕事だと思っています。
色々なサービスを知っている・使っているというのは、サッカーでいうとドリブルのようなもので、それ自体にすごい価値があるわけではないかもしれません。しかし、ドリブルがしっかりしていないと良いシュートも打てないと思っています。

中国で、日本にないようなサービスが次々誕生し、盛り上がっているらしいと聞き、年末年始の休暇を利用して上海に来ました。
9月にはサンフランシスコにも行きましたが、わざわざ海外にまでサービスを使いにいく理由について整理してみようと思います。

理由は大きく4つあります。

  • 引き出しを増やす
  • 発想力を養う
  • マーケット感覚を養う
  • 更なるインプットを呼ぶ

引き出しを増やす

これは海外サービスに限った話ではないです。
Webサービスの企画(UI設計含む)をする際、世の中にあるサービスの構造や機能・UIを知っていることは、企画スピードや精度をグッと高めてくれます。

引き出しを増やした方がいい理由は2つあります。

1つは、サービスが持つ汎用性です。どのようなサービスでも、抽象度を上げてみれば参考になる機能やUIはあります。
例えば、私が携わっているランサーズはクラウドソーシングサービスで、世の中にそこまで多くのサービスはないです。しかし、発注者と受注者をマッチングするという点では、2タイプのユーザのマッチングサービスであり、これは、UberもAirbnbも同じです。そのような視点でみると、Uberのマッチングアルゴリズムの考え方や、Airbnbのリスティングの見せ方などは非常に参考になります。

抽象化してみれば、世の中のほとんどのサービスは自サービスの参考になります。(そういった意味ではWebに限らずリアルサービスも勉強になるものは多いです)

参考にしたものを自社サービスに落とし込む際は、今度は逆に具象化する必要があります。
他サービスをみる際は、そのサービスを抽象化してエッセンスを抽出し、自サービスに具象化するというスキルが必要になってきます。


もう1つは、ユーザに負担をかけないためです。革新的な機能やUIよりも、ユーザが慣れ親しんだものを提供する方がユーザフレンドリです。
ユーザは、自サービスよりも多くの時間を他のサービスでも過ごしています。自サービスのみ、世の中からかけ離れた操作性を提供していては、ユーザを惑わすだけです。色々なサービスをみて、一般的に使用されている機能やUIを選択することが、結果、ユーザのためになります。

発想力を養う

ランサーズのような既存サービスを伸ばすことを考えるとき、思考はどうしてもボトムアップになりがちです。現状を分析して、改善ポイントをみつけて、地道に改善を回していく。
ボトムアップアプローチ自体はいいのですが、思考プロセスとしては、ボトムアップトップダウンの両軸から考えた方が、より効果的な打ち手が出せると思っています。

日本にまだないサービスや機能をみることで、こういった見せ方もできるのか!と思考が飛躍します。思考の天井がなくなり、自サービスにおいてもボトムアップ思考では出てこない打ち手を考えつくことがあります。(それを導入するかは、タイミングや先述したユーザフレンドリの観点から要検討なのですが、案として出しておくことは大事)

別の観点として、海外にサービスを使いにいくと、天地効果も相まって、思考が整理されたり、アイデアが浮かんだりするのでおすすめです。

マーケット感覚を養う

サービスというのは課題解決やビジネスの手段であり、それ自体が目的ではありません。私自身、サービスが大好きな故、このことは常に肝に銘じています。
サービスが利用され普及するのは、そこに課題やニーズがあるからです。国が異なれば課題も異なり、解決のために提供されているサービスも異なります。海外に滞在すると、自国との違いから課題に気づきやすいため、改めて、サービスは課題から生まれていると理解できますし、そうあるべきと実感できます。

マーケットインとプロダクトアウトのバランスが大切だと思っていて、始まりはマーケットインなのですが、そこからユーザも気づいていない課題に対してプロダクトアウトでアプローチしているサービスは素晴らしいなと思います。(うまく文章で説明できないので気になる方は直接お話します笑)

例えば中国の配車サービスDidiは、タクシーが捕まらないという課題を解決するために生まれたサービスですが、自分以外の人にもタクシーを配車できるようになっており、この機能はプロダクトアウトなんだろうなと思います。

更なるインプットを呼ぶ

これはメリットです。
海外のサービスを実際に使うということをやっている人は多くないため、それ自体の情報の希少価値が高いです。この情報にはニッチな需要があり、話を聞かせて欲しいと声をかけていただけることがあります。そういったニーズを持っている方々自身も、持っている情報の希少価値が高いことが多く、結果、自分も貴重な情報を得られ、情報の深さと広さが増します。
※インプット・アウトプットが更なるインプットを生むというのは、海外サービスの利用体験に限らないので、ブログなどでの情報発信はおすすめです!

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私が勤めているランサーズのディレクター陣では、世界中の様々なサービスについてインプット/情報交換し、日々の企画に生かしています。
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